研究代表 | 金沢大学医薬保健研究域医学系 教授 三邉義雄 |
U R L | http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med20/aisatsu/pages/list.html |
参画機関 | 金沢大学、金沢工業大学、富山大学、浜松医科大学、福井大学、東京学芸大学、ベルン大学、九州大学、北陸先端科学技術大学院大学、東京大学先端科学技術研究センター、 カリフォルニア工科大学、ロンドン大学、横河電機株式会社、株式会社島津製作所 |
1、広汎性発達障害児におけるデータ収集:富山大学と金沢大学子どものこころ発達研究センターの連携のもと、定型発達児童と合わせて、計220名以上の幼児の脳機能データを蓄積した。ま ずは定型発達児において、その生理学的指標の意義を示すため研究を進めた。幼児の左脳のネットワークの発達が、言語発達に関係していることを明らかにし、米国の神経科学誌(Journal of Neuroscience 2011)に報告した。
2、NIRSの幼児用ホルダー及び磁場マーカーコイルの改良:NIRSのホルダーについては、より柔軟なNIRS測定を実現するために、左右を分離することが可能なホルダーを開発した(図1左)。さらに、前頭極を測定するのに簡便に装着可能なホルダーや、自由な部位に装着することに対応可能な薄型ホルダーを開発した(図1右)。さらに、幼児の頭部位置を磁気マーカーコイルで速やかに記録するための、カチューシャ型マーカーコイル(図 2 )を開発した。
3、広汎性発達障害の診断に適した刺激課題および検査環境の確立:幼児がもっとも集中できるアニメーション等の動画を見ている際の自発的な脳活動を記録し、脳内のネットワーク(gamma oscillationなど)(図3)や前頭前野の脳血流を解析することで、診断精度を高められるこ
とを確認した(現在投稿中)。
6、幼児計測に特に有効な頭部移動に対する光学的トラッキングなどの信号処理の改良をすすめ、幼児の頭部の位置がずれても、MEGの仮想センサーが、常に定常の位置で記録できるためのシステムを開発した。